スーパースターブログ

ひたすら興味のあることだけを書いていく雑記ブログ。

『アフターコロナ 日本がリードする世界の新秩序』 感想

アフターコロナ 日本がリードする世界の新秩序

渡邊哲也 エミン・ユルマズ

 

民主党

民主党の政策は非合理的であり、経済理論としてあり得ないものだった。

その典型例が、政府の意図的な円高誘導であった。当然、国内産業の国際競争力が低下し、ただでさえ世界的な需要が減るなかで淘汰されることになる。また、余力のある企業は海外に活路を求めるしかない。これが今の日本企業の中国依存の元凶であり、日本のデフレと弱体化の要因であったといえる。

 

中国の票

国連は基本的に1国1票で、豊かな国も貧しい国も1票を持っていて、国連組織のトップは新興国から選ばれるのが慣例である。

中国は票を金で買って、結果的にそれを中国の票にしていた。

 

対中国戦略

アメリカは2030年までに戦車部隊を外す。戦闘機も減らす。その代わりに力を入れるのは海での作戦能力である。要するに太平洋で戦うということ。中国を海の上で封じ込めるということである。

コブラ・ゴールドという共同軍事演習が毎年ある。これまでこれは参加していたのは海軍と海兵隊だけだったが、2019年から陸軍がそこに加わっている。これは揚陸も含めた南シナ海の人口島の問題なども含めてのオペレーションの確認である。

 

ハリウッド

ハリウッドはアメリカの基幹産業である映画界をチャイナマネーで押さえてしまったところ、反日的要素の強い映画が何本か製作されたのもその露骨な影響である。中国のチベット弾圧に対し公然と批判を続けるリチャード・ギアは事実上、ハリウッドから追放状態にある。

2018年10月、マイク・ペンス副大統領のいわゆるペンス・スピーチで「北京はハリウッドが中国を極めて好意的に描くようそのつど要求し、そうしないスタジオとプロデュースを罰する」とはっきり言い切っている。

 

民主主義

民主主義の統治が及び限界に3億人までである。アメリカも3億人を超えた瞬間に民族問題や宗教問題などが起きて収集がつかなくなった。ヨーロッパも。

インドネシアは小さな国土面積に2億5000万ぐらいの人が住んでいる。数字的に限界に近い。

 

国家

アメリカと中国の最大の違いは、アメリカは戦争によって国家がまとまっていて、そこにアイデンティティーがある。自由を守る正義という名の。だから国家に対する忠誠心がある。中国にはそれがない。中国の正義って何かって言えば、中華民族による支配っていう大中華思想である。

 

米国債

中国が持っているアメリカ国債のことを心配している人がいる。そんな心配は必要ない。

I E E P A(国際緊急経済権限法)というのがあって、アメリカの国防安全上の重大な危機であると大統領が宣言した瞬間に、中国の手元にある米国債をチャラにできる。

 

経済規模

アメリカの経済規模をみんな勘違いしている。中国が2位になったとはいえ、アメリカはあいかわらずの世界1位の経済大国であり、1位と2位の差は歴然としている。今回の新型コロナウイルスショックも経済対策に6兆ドル出している。

 

インバウンドビジネス

中国人向けのインバウンドビジネスというのは、歪な成金主義的な爆買い目当てのツアーである。

なぜ爆買いするのか、転売目的である。中国では日本製の紙おむつや女性のデリケートな用品など、2倍、3倍、地方では5倍くらいの値段で売ることができる。それはやっぱり、自国の製品を信用していないということが大きい。

 

お金を落としたか

人数ベースでの観光目標をずっと掲げていたが、何人観光客が来たかではなく、どれだけ日本でお金を落としたかが重要である。

日本の電化製品のS O N YとかT O S H I B Aと書いてあっても、実際は中国で作っているわけであるから、日本の産業のプラスにはならない。

美味しいものを食べるとか、温泉に入るとか、和服を着て写真を撮るとか、そういった付加価値。観光において有効な付加価値を持たせていくべきである。

 

米上院

米上院は2020年5月20日に、米株式市場に上場する外国企業に経営の透明性を求める法案で、外国企業説明責任法を可決した。これは米国の会計監査の規制を遵守しない中国企業を念頭に置いた法案で、外国企業は3年連続して、アメリカの公開企業会計監視委員会の監査基準に満たさなかった場合、またはその基準に違反した場合、アメリカで上場廃止となる。またアメリカに上場する外国企業に対して政府の支配下にはないことを証明しなければならないとも規定している。

 

香港の一国二制度

日本企業としては、香港の一国二制度はものすごい意味がある。中国の国内法上、中国国内のデータは国外に持ち出せない。そのため、ほとんどの日系企業とヨーロッパ企業の中国支社のデータセンターは全部、香港においてある。

単純な話で、中国に盗られると困るから、中国本土には危なくて置いとけない。

 

北朝鮮

基本的に北朝鮮のインフラは、旧日本統治下のモデルを現在も使っている。国章にも描かれている水豊(すぷん)ダムは併合時代に作られたもので、当時は東洋一の規模を誇るものである。この75年前に造られた水力発電所を北朝鮮は今も現役で使っている。

 

エルドアン

エルドアン政権は中国寄りの政策ばかりをやってきた。長年ウイグル人の権利を守ってきたトルコがエルドアン政権になってからウイグル人に背を向けた。中国政府がウイグル人民族浄化を加速させたのはトルコの責任は重大である。トルコが声をあげれば中国のナチス的なウイグル人弾圧を止めることができた可能性が高い。

 

ウズベキスタン

ウズベキスタンの議会で、ウズベグ語以外の言葉を使う公務員を罰する新しい法案が出された。ウズベグ語以外の言語というのはロシア語である。

ソビエト崩壊から30年で中央アジアの脱ロシアが最終局面に突入したということである。

2015年安倍首相は中央アジア5ヵ国を訪問、総額で3兆円規模のインフラ投資を約束してきた。

安倍首相はウズベキスタンとの間で成田との直行便を決めた。今回のコロナ禍では日本人はその直行便ルートで日本に帰ってきた。ウズベキスタン航空が日本のためにわざわざ特別便を飛ばしてくれた。

 

クルーズ船感染

アメリカのメディアもダイアモンド・プリンセス号については、バカにしたような書きっぷりでしたが、サンフランシスコ湾で同じようなクルーズ船感染が起こり、アメリカ側が血相を変えて麻生副総理に電話をかけた。

麻生さんが「散々(日本を)ボロクソ言っていたのはおたくの大統領でしょ。教えてくださいという前に謝るのが先だろ。そもそもダイアモンド・プリンセス号はアメリカの船じゃないか」て言ったという。国会でポロッと漏らした。

 

下記書籍参照

 

『これだけは知っておきたい大東亜戦争』 感想

これだけは知っておきたい大東亜戦争

 

概要

本書は、大東亜戦争の基礎的な歴史事実を一人でも多くの方々に知って頂くために制作された。

 

国際情勢

15世紀の大航海時代から世界に進出していた欧米列強は、アメリカ大陸やアフリカの分割・植民地化を進め、アジア大部分をも植民地としてしまう。

中国は、イギリスからのアヘン輸入を禁じたところ、戦争を仕掛けられて敗北(アヘン戦争)、香港を奪われ、広東の開港を余儀なくされ、次第にイギリス、フランス、ドイツ、ロシアなどに勢力圏を設定され半植民地された。インド・パキスタンは、ムガール帝国がイギリスに滅ぼされてイギリスの植民地とされ、隣国ビルマもその英領インドに編入される。ベトナムカンボジアラオスは、フランスが征服して仏領インドシナとした。マレーシア・シンガポールはイギリスの植民地、インドネシアはオランダが征服、フィリピンは最初スペイン、後にアメリカの植民地になった。

 

日清・日露戦争

1894年、朝鮮国内で東学党の乱という農民反乱が発生したことをきっかけに、清は大軍を派遣し朝鮮の支配権を固めようとした。このため、日本も軍隊を派遣、武力衝突となり、日清戦争が起こった。

日清戦争は日本の勝利に終わり、清に朝鮮が完全無欠の独立自主の国であることを認めた。

ロシアは朝鮮と隣接する満州に大軍を駐留させ、日本が独立をもたらした朝鮮に介入を行った。なんとかロシアの勢力を朝鮮から排除しようと立ち上がったのが日露戦争である。

清はロシアと秘密の協定を結んでいて、日露戦争ではロシアを支援していた。

 

日中全面戦争

1938年7月7日、北京郊外の盧溝橋で夜間演習中の日本軍に対して夜10時から翌朝5時の間に三度も中国軍側不法射撃を浴びせられ、日中両軍が衝突する事件が起こる。これが支那事変の発端となる。

中国共産党自身、七・七事変は、劉少奇(りゅうしょうき)同志の指揮する抗日救国学生の一隊が決死的行動を以って党中央の指令を実行したものと自らが事件を引き起こしたことを表明している。

 

日本敵視

1913年カリフォルニア州議会では日本人の土地所有を禁止する排日土地法が可決された。さらに、1924年には日本から花嫁や親、日本生まれの子供を呼び寄せることを禁止し、移民家庭を崩壊に追い込む排日移民法も成立させた。

 

戦争を仕掛ける

昭和16年には、戦闘機百機と弾薬150万発を中国に援助、4月にはアメリカ人パイロット約250人による義勇軍部隊を編成し、中国に派遣した。戦後になってこのパイロットは全員アメリカ陸軍から派遣した正規の軍人であることが判明した。この時からアメリカは事実上日本に戦争を仕掛けていた。

 

スパイ

共産主義者の正体を隠し日本の国家中枢に入り込んだのが、ゾルゲのスパイ団である。

ゾルゲはナチス党員で駐日ドイツ大使の私設情報官であるが、その正体はソ連の諜報活動のために1933年に日本潜入したコミンテルン工作員であった。彼はスパイ網を構築し、その中には尾崎秀実をいた。尾崎は近衛内閣の嘱託となり、近衛首相のブレーンという立場を利用して日本の機密情報をゾルゲに流した。

 

人種平等

日本は第一次大戦の講和会議に全権団を派遣し、国際連盟委員会に対して人種平等案を提出させた。それは、いかなる国も人種も国籍の別の理由に法律上あるいは事実上何らかの差別を設けないことを約束するというもので、今日から見れば当然の内容である。

議長を務めるウィルソンは、全会一致の原則を盾に、これを否決するという決定を下した。

 

大東亜戦争

先の対戦を大東亜戦争と呼ぶのは、昭和16年12月10日、この呼称が正式に閣議決定されたことになる。

 

住民を説得

渡嘉敷(とかしき)島の集団自決について、曽野綾子氏が生き残りの住民や関係者になどに聞き取りを徹底して行い、昭和48年に『ある神話の背景』という本にまとめ、反論を加えている。そもそも集団自決に軍の命令があったという話は、昭和25年に沖縄タイムス社から発行された『沖縄戦記 鉄の暴風』が最初であるが、曽野氏はその情報源が集団自決を目撃していない二人の伝聞証言によるものであることを突き止めた。それどころか、赤松大尉は住民側の自決申し出を拒否して何とか生き延びるように説得していた事実を、明らかにした。

 

日本軍の捕虜

イギリス軍の日本軍捕虜に対する虐待行為は、川の中洲に収容所を設けて食事も与えず放置、捕虜達が中洲に生息する赤痢菌に汚染されたカニを捕って食べるように仕向け、やがて捕虜すべてが赤痢に侵され死に絶えたのを確認して病気で全員死亡と記録する、という陰湿な虐殺を行なっていた。

 

朝日新聞

ポツダム宣言第十条の「言論、宗教及び思想の自由並びに基本的人権の尊重は確立せらるべし」を無視し、秘密裏に検閲と言論統制を行った。

最初にやり玉に上がった新聞は朝日新聞である。朝日新聞は、昭和20年9月18日から48時間の新聞発行停止を命令された。

この停止以降、朝日新聞は、占領軍の意向に忠実な報道姿勢に大きく転換していったのである。

 

反日ネットワーク

日本に謝罪と補償を求める米国で最初の組織「対日索賠中華同胞会」を結成したのは、1987年である。その後、1991年「紀念南京大屠殺受難同胞連合会」が結成され、翌年には、「抗日戦争史実維護会」が結成される。そして、1994年「アジアにおける第二次大戦の歴史を保存する世界連盟」が結成され、以後、米国での反日の動きのほとんどにこの組織が関わっている。

戦後補償裁判闘争を全米各地で展開している。

 

マッカーサー

マッカーサー東京裁判を開廷させ、大東亜戦争侵略戦争と断罪したが、二年半後、大東亜戦争自衛戦争であったと、米国上院軍事外交合同委員会において証言している。

「日本人は工場を建て、労働者もいたが、原材料がなかった。もしこれらの原料供給が止められたら、1000万から1200万人の失業者が出ることを恐れた。それ故に日本が戦争に乗り出した大きな目的は、自衛のためであった」。

1950年6月、朝鮮戦争が勃発。マッカーサーは、ソ連・中国と連帯した北朝鮮の侵攻に直面し、朝鮮半島共産主義で覆われることが、どれほど日本の安全を危うくするかということを、身をもって味わったのである。共産主義の脅威に直面して戦前の日本の立場に置かれたことで、日本が戦わざるを得なかった理由に気づいた。

マッカーサーの豹変は、いかに無知であったかということを示している。

 

参照資料

『超図解レポート論文術』 感想

超図解レポート論文術 石井一成

 

作文、レポート・論文

作文とは一般に、自分自身の経験したことや感じたことを書く、出来事の叙述や感想が中心となる文章のことである。

レポート・論文は、事実や理論に基づいて、データや過去の資料などの客観的な根拠を挙げながら自分の意見を説明し、読む人を説得する文章である。

 

レポート・論文

  • これまでにまだ問われていない疑問点を示す問題提起。
  • それに対する答えとしての明確な主張。
  • 主張の正しさ・確からしさを示す根拠の説明。
  • 根拠の説明の材料となる信頼できるデータという4つの要素が求められる。

 

信頼できるデータ

信頼できるデータとは何か、専門分野の文献の引用データなどが挙げられる。

 

レポートと論文

レポートは、授業内容をどれだけ理解しているかの確認など、学習的な意味合いが強いもの、一方の論文は専門分野の発展的な研究につながるものなど、学習よりも研究に力点が置かれたものと考えると、イメージしやすい。

 

報告型、論証型

レポートと論文は、報告型と論証型の2種類に大別される。

報告型は、ある特定のテーマを対象として、参考資料を調べたり、整理したりして解説するものである。

論証型は、ある特定のテーマについて、賛否や是非を論じた文献や資料を調べ、根拠を提示して自分の見解を示すものである。

 

メリット

レポート、論文作成するメリット。

自己実現ができる。人は誰しも自己実現したいという欲求があるもの。論文作成は、その要求を満たす方法の一つになる。

ものの見方や考え方が深まる。

スケジュール管理が高まる。スケジュールを立て、作業の進行度を確認しながら進めていく必要がある。

P Cスキルが向上する。論文作成で培ったWebによる情報収集能力やP Cによる文書作成の能力は、ビジネスシーンでも重宝する。

 

意図

レポート・論文の課題が出たら、まずは指導教員がなぜ課題を出すのかという出題意図と、何を報告をすべきなのか、賛否を聞いているのかなどの課題の趣旨の2点をしっかりと理解しておく必要がある。

 

範囲を絞る

環境問題とは何かをテーマにしまうと、範囲が広すぎて焦点を絞れなくなってする。海洋ゴミ問題の有効な解決策はあるのかといった、意義のある問いとして提示したものが、レポート・論文のテーマとなる。

 

問題意識を持つ

日頃から問題意識を持つ癖をつけることが重要である。問題意識とは、学問分野における論じる価値のある話題である。

メディアに度々登場する時事的なキーワードは、論じる価値のある話題の候補となる。

 

基礎知識

レポート・論文のテーマに関する基礎知識を得るための基本資料は、参考図書、一般図書、雑誌類、新聞、Web上のコンテンツやデータベースの5つに大別される。

 

価値のある話題

基本資料を読むには、2つの視点が必要である。1つ目は、基本資料全体を眺めながら、どのあたりに論じる価値のある話題があるかを探る視点である。

2つ目は、眺めて得た情報の中から、論文に取り上げたい話題を探し当て、焦点を当てる視点である。

 

先行研究

先行研究とは、文字通り自分が取り上げようとしているテーマと密接な関係にある過去の研究である。

同じような問題を取り上げている文献があれば、論証のデータとして引用することで、自分の主張の説得力を高めることができる。

 

パラグラフ形式

読み手をとってわかりやすい説得力のある文章にする方法の一つとしてパラグラフ形式の文章を書くことをおすすめする。

1つのパラグラフにおいて、全体を「起」、「展」、「結」の3つに分け、中心分は「起」の中に、詳しい説明を「展」の中に書き、最後の「結」は全体をまとめる結び文および、次のパラグラフへの繋ぎの文章としている。

・長い文を短く区切り、短文・単文にしている。そのためには、文中にある「〜され、〜が、〜し、」など、文をつなぐ要素を1文の中に、3つ以上入れない。

・パラグラフ形式を意識し、全体を「起」「展」「結」にわけて、中心文を「起」の中に置いている。

・文を短く区切ったので、「しかし、そのため、つまり」などの接続詞を用いて、文と文の関係を明確にしている。

 

レポート・論文に相応しい文章

・文末を「〜である・〜だ」調にする。

・一文を短くする。

・主語と述語の関係を明確にする。

・二重否定を避ける

・慣用句を正しく使う。

 

P R E P法

P R E P法とはPoint、Reason、Example、Pointの頭文字をとった略称で、企業のプレゼンテーションなどでもよく使われる話法である。P R E P法では、まず、ある話題Aについて「Aの結論〜である」といった形で要点や結論(Point)を提示する。次に、その根拠として「なぜならば〜だからだ」などと理由(Reason)を書き、「実際に、〜といった事例がある」などと具体例(Example)を示す。そして最後にもう一度、「したがって、〜の結論は〜だ」というように要点や結論(Point)を提示したりすることで、読み手の記憶に印象付け、説得力を高める。

 

下記書籍参照

『孤独の生きる』 感想

孤独の生きる 齋藤孝

 

本書には、筆者がこれまで知る限りの教養全般、先人たちが積み上げてきた、孤独に対処する叡智を詰め込んだ。

 

一説によると、人間というのは数多く見た顔を好きになる習性があるそうである。

言われてみれば、夫婦とか恋人は、似た顔の人が多い。あれは、一日に何度も自分の顔を見て、無意識のうちに自分の顔が好きになり、結果としてその自分に似た顔の人を好きになる、ということのようである。

 

機嫌

お笑い芸人のみやぞんさんが四年ほど前に、世界の果てまでイッテQで面白いことを言っている。

それは虹の滝の下で一曲歌うという企画で、インド北東部の秘境に向かったときのこと。滝まで続く6千段もの段階に番組スタッフが悪戦苦闘するなかで、彼は、「自分の機嫌は自分でとる」と言って、笑顔で階段を上り切ったのである。

周囲に機嫌の悪さをぶつけるのは筋違い。大人なら自分の機嫌は自分でとるのが筋である。

 

戦争と平和

レフ・トルストイ戦争と平和』は、1865から69年、約4年間がかりで執筆された。その長大さたるや、岩波文庫で6冊組、優に3000ページを超える。執筆期間中、「なぜこんなに苦しい思いをして毎日書かなくてはいけないのか」と呟いていた、という話もある。

書店やネットでこの本を買うときは、あなたはトルストイから「私が単独者として4年かけて熟成させた作品です。単独者として味わってください」と言われてプレゼントされた。というふうに感じ取るべきである。

 

ココ・シャネル

ココ・シャネルはこう表現している。

「本は私にとって一番の友人でした」

少女時代を孤児院で過ごした。屋根裏部屋のようなところで暮らす彼女が、どれほど孤独だったか・・・いつ孤独感に押しつぶされても不思議はないなかで、しかし彼女は充足して毎日を送っていたと言う。

それは彼女の周りには本があり、本が彼女の孤独を埋めてくれたからである。

 

本と上手に付き合う

本を読んで誰かとつながるには、ちょっとしたコツがある。それを三つのポイントに整理して、おすすめ図書とともに紹介する。

著者の生きた時間を「著者とともに共有する」感覚で読む

特に自伝系の本は、ドキュメンタリーや評伝なども含めて、比較的簡単にこの感覚を持つことができる。

一番のおすすめは、『福翁自伝』(福沢諭吉)である。

主人公とともに成長するつもりで読む

自伝と違って、実在の人物ではないけれど、それだけに作家が主人公に託した「時代に揉まれながら成長していく姿」に、自分自身の成長を重ねやすいのではないかと思う。

孤独の十字架を背負ってもらう

物語の主人公が自分に代わってアナザーライフ、自分には歩けなかったもうひとつの人生を生きてくれる、文学のなかにはそんな魔力のようなものが備わった作品がある。

たとえば太宰治の『人間失格』。

 

色々言ったが、基本はどんな本だっていい。何でもいいからとにかく本を読めばいい。それが孤独感を解消する、最も手取り早い方法である。

 

体の状態

私たちの気分は、天気や気温、環境に左右されるところが多分にある。哲学者の大森荘蔵さんはそれを、天地有情と呼んでいる。天地有情とは、「私たちの感情・気分は、天地の大きな情感のなかにある」

日本人は多くが、無意識のうちに人間は自然と一心同体であると考える。そのくらい豊かな感性の持ち主と言える。これは非常に素晴らしい資質。外に出さえすれば、自然とつながっている感が得られる、ということである。

 

ハムレット

ウィリアム・シェイクスピアの『ハムレット』がある。物語は、父王の亡霊から自分は弟クローディアスの計略で殺されたと告げられるところから始まる。

固く復讐を誓ったハムレットであるが、本来なら自分が王になるはずだったのに、その運命を変えられてしまったことを嘆いて、こう言う。

この世の関節がはずれてしまったのだ、何の因果か、それを直す役目を押し付けられるとは。

 

吉田松陰

吉田松陰は結婚せず、子どももなく、30歳の若さで亡くなった。でも、高杉晋作久坂玄瑞品川弥二郎、伊東博文、山県有朋など、多くの優秀な門弟たちを育てた。彼らが松陰の遺志を継いで、明治維新という新しい時代を開いた。

 

下記書籍参照

『頭のよさは国語力で決まる』 感想

頭のよさは国語力で決まる

斎藤孝

 

読解力

現代を生き抜く力として、読解力は非常に大きな比重を占めている。言葉の正確な理解に基づいた対話を可能とする能力がある人が、仕事も人間関係もうまくいくようになっている。

読解力の低い人は言外の意味が理解できないため、一から十まで説明しなくてはならない。あとは任せたには、とてもできない。これはビジネスを進めるうえで大きなマイナスで、こちらの精神的な負担にもなる。

 

レーニン

読解力の上手なトレーニング法として一番おすすめなのが、活字を読むことである。なかでも効果的なのが名作の読書である。

 

要約力

文章の最も言いたいことを的確にとらえる能力、すなわち要約力こそ読解力の基本である。

会話とは、木にたとえるなら、太い幹(言いたい中心的な主張)と、そこから伸びている細い枝葉(主張を説明したり、支えたりする部分)で成り立っている。

そして、この幹をとらえる力は、読書を通じて要約力を鍛えることで向上していく。

 

文脈力

コミュニケーション力とは、一言でいえば文脈力なのである。文脈力は筆者の造語であるが、文脈を的確につかまえる力のことである。

会話のなかで迷子のような状態になったとき、戻ることができるのが、文脈力のある人である。

 

論文

一本の論文を書くとする。そのとき、たくさんの言葉を書き留めたメモのなかから、キーワードだけでなくキーコンセプトを拾うことができる。

たとえば教育についての論文を書くときのテーマが教育で、それについて自分が書きたい「何か」がキーコンセプトである。

1000字程度のものを書くなら、キーコンセプトは1つあればいい。しかし4000字以上の場合は、キーコンセプトは3つつくるのがおすすめである。その理由は、2つだと、どうしてもつながり方が平坦になるため、論理の構造が、他の人と同じようなものになりやすい。

 

メモ

キーワードやキーコンセプトを書き出したメモをつくったら、次はレジュメをつくる。レジュメとは文章の構成や、そのなかに入る項目などを手短にまとめた、書く前段階の要約で、文章をかくにあたってレジュメの作成は必要不可欠である。

レジュメをつくるときは、キーワードの列挙でいいので、何について書く項目なのかを書き込んでおく。

 

1行目にゴールは何かを書く

自分が一番言いたいことを1行目に書き、そのあとに続く文章は、それはどういうことかを説明することに費やしていく。400字詰め原稿用紙3から4枚であれば、それだけで、まとまりのいい文章ができあがる。

また、文章を書くときには、終わり方を決めておくというもの大事である。

 

書く力

書く力と読む力は、当然つながっているので、書く力がある人は、膨大な量の本を読んでいる。しかしここで非常に大切なのは、膨大な量の本を読んでいるからといって、それがそのまま書く力に結びつくわけではないということである。

書くための読書のために身につけてほしいのが引用の技である。

引用とは本のなかの文章を、カギ括弧で括り、出典を明らかにして、自分の文章のなかに取り入れることである。

自分以外の、多くの場合はプロの書き手によって書かれた文章を組み込むことで自分の文章の中身をはっきりさせ、より具体的なかたちにすることができる。

 

語彙

言語能力を高めていくためには、書き言葉を大量に仕入れる必要が絶対にある。ではどうすればいいのか。それは、本を読むことによってはじめて身につく。

読書は、語彙力をつけること同時に、語彙を使った表現の技術も鍛えてくれる。

語彙力が身につくことの良さには3つのステップがある。まず、今まで知らなかった新しい言葉を自分のものにすることで、物事をはっきりと確かに認識できるようになる。次に、その状況を対象の1つとして客観的にとらえることができるようになる。最後に、その結果として、自分の精神が強くなるということである。

 

「あと」

社会人になってまで「あと」を多用する人は、話の着地点が見えておらず、忙しいかもしれない相手への配慮もない。そこから、幼く、社会性にも欠けている人だと思われる。

社会人の心得としては、「まず全部で3点ありまして」などと前置きして、優先順位の高いものから説明するのは常識である。

 

整理能力

より細やかなニュアンスが伝わる言葉を自分のものにし、その場の状況に合った「言い換え力」をもつ。これは大人のコミュニケーションの基本であり、読書によって身につけることができる。

複雑な話を詳しく正確に伝えようとすればするほど、脈絡がなくなったり、細かな内容に入りすぎたりして、聞き手にとってわかりにくい話となる。

つまり、人に話す前に、話題の優先順位づけや、文脈的なつながりの説明を自分の中で整理する構造化ができるかできないかの問題である。

自分なりに全体像をつかみ、伝えるべき結論を見据えて逆算し、情報を取捨選択していく判断力を身につけることである。

 

問い

まず問いで相手の興味や関心を引き、一緒に考えることで解を導き出す。むしろコミュニケーションは問いからはじまると決めてかかったほうがいい。

そのうえで、1つの大きな問いの下には、必ず3つの小さな問いがあるという前提のもと、これをフォーマットとして話の全体像を構成する。

 

ディベート

論理性のみを最上の価値とするディベートでは、コミュニケーション力構成のトレーニングとしては限界である。

基本的に相手の気持ちをくみ取ることはせず、相手の言葉尻や言い間違いをとらえた揚げ足取りもよく見られる。

社会人に本当に求められているのは、要約力ともいえる、相手の言いたいことを的確につかむ能力である。さらに、できれば想像力や推測力により、相手が言葉ですべて表現し切れていないことも推察したうえで、こちらから提案する力である。

 

体験

読書を通じて、自分の体験したことの意味が確認されるということ。

つまり、重要なのは体験すること自体ではなく、自分のいままでの体験を持つ意味をしっかりと自分自身でつかまえ、その経験を次に活かしていくことである。体験の意味を深め、経験としていくための積み重ねに、本は役立つ。

 

学力

学力とは2本立てであり、そこには伝統的な学力と新しい学力がある。

まず、伝統的な学力はカリキュラムとして大成されている知識の体系を身につけ、再生できる力というものである。

伝統的な学力が軽視されるということは、知識の基盤が落ちてしまうことを意味する。

もう一つの新しい学力は、問題を発見し、その問題に対話をしながらアイデアを出して解決していく能力のことである。

現代の仕事では、チームで新しいものを創造する場も増えてしまう。それに対応できる力をつけるのも新しい学力である。

チームでいい仕事をするためには、意思の疎通がきちんとできるよう、語彙力を高めておかなければならない。

すぐできることとして、まず読書によって意味を読み取ることができる能力、意味があることを言える能力を鍛える。

 

下記書籍参照

 

『中露の環境問題工作に騙されるな!』 感想

中露の環境問題工作に騙されるな!

「脱炭素」で高笑いする独裁者たち

渡邊哲也 杉山大

 

カーボンニュートラル

ここ数年、西側先進国は脱炭素を推進してきた。

菅義偉が2020年10月に行った所信演説で、日本が2050年までにCO2などの温暖化ガスの排出を全体としてゼロにすることを目指すと宣言した。

温室効果ガスの排出を全体的にゼロにすることをカーボンニュートラルという。

 

中国

中国は2021年3月5日第14次5カ年計画を発表した。それによると、中国は2025年までの5年間でCO2の排出量をG D Pあたり18%削減する。

中国の経済成長を年率5%とすると、CO2の排出量をG D Pあたり18%削減しても実際は2025年の排出量が2020年に比べて10%増大するということになる。

実際はCO2を増やしている。

 

グリーンニューディール

バイデンは大統領での公約の一つに再生エネルギー関連などのインフレ整備へ2兆ドル、日本円にして約200兆円もの投資で雇用創出を目指すことも挙げている。

いわゆるグリーンニューディールといわれる。

グリーンニューディールは、議会の承認がなかなか得られていないのが現状である。

たとえばグリーンニューディールに向けての具体的な法案の名前はビルド・バック・ベターというもので、この法案を巡ってはバイデンが所属している民主党が多数派を占める下院では通過したものの、上院では民主党から反対が出たことで現在法案の通過を見通せない状態である。

ビルド・バック・ベター法案の審議が止まっているのは民主党のジョー・マンチン上院議員が反対してからであり、彼の選挙区はウエスバージニア州である。

石炭の産地である。

自分たちの地盤の経済の雇用がダメージを受けるとなれば、たとえ大統領の支持する法案でも造反して、共和党と一緒になって潰しにかかる。

 

ドイツ

ドイツの電力事情がどうなっているかというと、風力と太陽光による発電が確実に進んでいて、例えば風が吹いて風力発電が活発に稼働できているときは、送電網を使って周辺国に輸出している。

風が吹かずに風力発電が稼働しないときは、主にフランスから電気を輸入している。

 

ノルドストリーム

ロシアから天然ガスを運ぶパイプラインを建設した。ノルドストリーム。これは、ロシアからバルト海を経由してドイツにパイプラインをつなぐというものである。

さらにノルドストリーム2というパイプラインも完成させた。完成させたものの、ウクライナ問題の発生で計画中止に追い込まれる。

 

国防権限法

アメリカには国防権限法というのがあって、これはアメリカの国防予算の大枠を決めるためにアメリカ議会が毎年通す法案であるが、これを見るとノルドストリームに対して毎年、否定的な内容が組み込まれている。議会としては、完全に安全保障をロシアに取られるということは、結局、N A T O全体の弱体化につながるということで、その基本方針は変わっていない。

 

S W I F T(スイフト

SWIFTは、銀行間の国際金融取引に関しても事務処理をスムーズに行うために銀行と銀行のあいだをコンピュータで繋いでいるネットワークシステムのことであるが、簡単に言えば、郵便番号を各銀行に与えていて、これがないとお金という郵便物が届かないというようなことになる。

アメリカが経済対象の対象になった国に対して、その国の銀行をSWIFTから外せと圧力をかける。

 

二枚舌

世界的に石油の価格が高騰していてバイデンが何をしたというと、O P E C(石油輸出国機構)とロシアなどの非加盟国の産油国で作っているO P E Cプラスに対して原油増産を求めた。

バイデンは国連の気候会議で演説して、気候変動対策の重要性とともにCO2の削減を訴えた。片方では石油増産を口にして、片方では石油を燃やすことで発生するCO2を減らそうと全く矛盾することを言っている。

 

エンロン

エンロンアメリカにあった世界最大のエネルギー会社のことで、巨額の粉飾決算が明るみになって2001年に倒産してしまうが、そのエンロンにいた連中がそのままワールドコムというアメリカの大手電気通信会社に移って、そしてその結果、2002年にワールドコムが410億ドルという巨額な負債を抱えて経営破綻。その連中がサブプライムローンに関わって、今度はリーマン・ブラザーズを破綻させている。

要は、同じメンバーがバブルをつくっては破綻させているという構図を繰り返している。

 

再エネ賦課金

毎月の電気代に再エネ賦課金というものが電気料金の一部として加算されている。太陽光や風力などの再生可能エネルギーを促進させるために、再生可能エネルギーで発電した電気を買い取るための費用を電力消費者に負担してもらう。

税金ではないので国会の承認が必要ない。しかも毎年値上げされている。

 

国連

2020年6月30日に香港の反政府的な働きを取り締まる香港国家安全維持法が中国によって施行されたとき、自分たちの人権が抑圧されるといって香港の人たちが立ち上がって抗議行動を起こしたことである。このとき国連で日本を含めた先進国27カ国ぐらいが中国に対する非難決議を出したが、それを内政干渉だといって中国を支持する国が倍の53カ国ぐらい現れた。

国連とはどうしようもないところである。

 

スイス

スイスは面白い国で、国民投票で裁決をしたら、2030年までにCO2の排出を半減するということを国民投票にかけたら、否決された。

スイス国民はよくわかっている状況である。

 

下記書籍参照

 

 

『日本人だけが知らなかった「安倍晋三」の真実』 感想

日本人だけが知らなかった「安倍晋三」の真実

甦った日本の「世界史的立場

 

チャリティコンサート

2022年8月20日午後7時から、台湾、台北安倍晋三追悼チャリティコンサートが開催された。収容人数3000人以上の大ホールは満員であった。台湾の独立派テレビ局、民視がライブ放送も行なったが、日本のメディアは全く報じなかった。

 

歳費30%

安倍総理東日本大震災以来、10年にわたり、歳費の30%を震災復興のために返納し続けていたことも知られていない。震災の際3月から、自費で救助物資を集めてトラックで何度も被災地を巡っていた。

 

半旗

2022年7月8日、安倍晋三総理が信じられない状況で凶弾に斃れた。

インド、ブラジル、台湾、ブータンなどが国家として喪に服し、半旗を掲げた。米国は国家として服喪をアナウンスしたわけではないが、バイデン大統領の指示で全米の連邦政府機関の建物に半旗が掲げられ、地方の郵便局も半旗を掲げた。歴代大統領や米軍の特別な功績者、国民的な英雄になった人物の死去以外にそのような措置が取られたことがなかった。

 

アメリカの反応

バイデン大統領は在米日本大使館に弔問に訪れている。当時上院では安倍総理の功績を讃える決議案が採択された。

「(安倍総理は)一流の政治家で、世界の民主主義的価値観の不断の擁護者である。彼は日本の政治、経済、社会、そして世界の繁栄と安全保障に忘れられない足跡を残した」というものである。

 

自由で開かれたインド太平洋

安倍総理の「自由で開かれたインド太平洋」という構想だが、簡単にいうと「アジア太平洋地域とインド洋を結びつけ、アフリカにまで達する地域への外交・安全保障上の関与を強化することで、国際社会の安定と繁栄を目指す」ということになる。これを具体的に表明したのが「アジアの民主的安全保障ダイヤモンド」という英語論文である。

日本の憲政史上、就任翌日に世界へ向けた、このような国家戦略を英語論文で発表した総理大臣などひとりもいなかった。驚くことになったのは、日本メディアの無反応と無関心だった。

 

オバマ大統領

鳩山由紀夫首相に始まった民主党政権の迷走で日米関係は最悪の状態であった。オバマ大統領も当初は安倍総理に冷たかったという。

丁寧な応対で、拡大するシナの脅威を辛抱強く説明し続けてきた。その結果、2015年ごろから安倍とオバマの関係は非常に良好になっている。

 

G7

G7のときはメルケル独首相とトランプ大統領が対立していた。特にカナダでのG7では気候変動に関してトランプは各国から批判を受けた。それで早めに切り上げて米朝首脳会談のためシンガポールに発ってしまった。議長だったカナダのトルドー首相は合意文書をまとめられず、相当困った。それを調整したのが安倍総理である。

 

シュレーダー

エネルギーのロシア依存を高めるのはドイツの首相メルケルの前任者シュレーダー時代からの戦略である。対外エネルギー依存を高めて、原子力発電所全廃を決めた上でクリーンエネルギー移行を煽ったが、そのエネルギー政策はフランスの原発から電気を購入し、国内の火力発電はほとんどロシア産天然ガスに依存するというものである。

その上、シュレーダーは首相の座をメルケルに譲った後、ロシア国営天然ガス会社ガスプロムの子会社ノルド・ストリームA Gの役員に就任している。

 

マレーシアの首相

マレーシアの首相を務めたマハティール・ビン・モハマドは、1981年から2003年の首相在任期間中、日本を手本に国の開発を進めるルックイースト政策を採用した。

その後、2018年から2020年も首相を務めている。

安倍総理暗殺後、7月15日に97歳という高齢にも拘らず安倍総理の自宅に弔問に訪れている。

白寿手前の人が海外から弔問に訪れたというのも凄いが、この事実はほとんど報道されていない。

 

翌日の新聞

日頃から言論の自由が大切だと強く主張している新聞だが、暗殺翌日、恐ろしいことが起きている。朝日、産経、日経、毎日、読売新聞の一面の見出しが全部一緒、一言一句違わないものであった。

戦前の翼賛体制時でもこんなことはなかった。またこのことについて触れたマス・メディアもない。

 

暗殺

日本のマス・メディアが暗殺という言葉を極力使わないようにしている。アメリカやヨーロッパの新聞、雑誌、そしてテレビでは暗殺といった言葉が頻出しているにも拘らず。

 

教育基本法

教育基本法は教育、さらに言えば国づくりの大前提となる。

教育基本法旧法には道徳、愛国心、公共の精神、自立心、そして伝統といった、世界標準の教育では必ずと言ってもいいくらい尊重されていることが触れられていない。改正は日本が普通の国家になるために必要なことである。

改正の趣旨は簡単に言うと、日本の伝統や価値観などを見直して、教育の柱にしていこうということで旧法のすべてを改正している。

 

民主党政権

鳩山由紀夫政権の最大の問題は、沖縄基地問題を発端に安全保障体制を滅茶苦茶にしたことである。

今から振り返ると、安倍総理アメリカの信頼をコツコツ積み上げ、日本の国際的評価を揺るぎないものにしていったのに対し、鳩山氏はそれを貶め、破壊していった。

菅直人政権は東日本大震災への対処、なかでも福島第一原発事故対処の体たらくで、文字通り日本を危機へと導いた。

また2010年9月に起きた尖閣諸島中国漁船衝突事件では、海上保安庁の巡視船の退去命令を無視して違法操業を続行した中国漁船が、巡視船に体当たりして破損させた。海上保安庁は同漁船の船長を公務執行妨害で逮捕したが、船長を処分保留で釈放すると突如発表。これは菅直人首相の意向があったとみられる。

民主党政権時代は経済も酷い状態になっていた。

 

特定秘密保護法の制定

特定秘密保護法は国家機密保護のため、これを漏らした公務員と関係者への罰則を明確に定めた法律である。

日本に機密情報を伝えると漏れる可能性があり、その原因は情報に携わる者がそれを漏らしても取り締まる法律がなかった。

世界標準のスパイ取締法からすると、緩いのだが、まともな国家に一歩近づいたと言える。

同法が制定されたことで得られた最大のメリットは、諸外国との協力が進めやすくなったことである。要するに相手国が安心して情報を渡せるのである。

特定秘密保護法成立がもたらしたのが、次期主力戦闘機のイギリスとの共同開発。これもイギリスが日本を信用したからこそ実現した。

 

平和安全法制

2015年平和安全法制を成立させた。同盟国が攻撃されたら、集団的自衛権を行使して報復するという集団安全保障の枠組みに入ることが可能になった。抑止力を強め、国家の安全を高めることに繋がる。

ロシア・ウクライナ戦争でも、仮にウクライナがN A T Oに加盟していたら、ロシアは侵攻しなかったはずである。

つまり、敵国に簡単に勝てると思わせないだけの力を保持し、攻撃を思いとどまらせることだ。実際、ロシアはウクライナよりも小国であるリトアニアが自国を経由する対露制裁の対象物資の鉄道輸送を止めた問題をめぐり、ロシアが猛反発しているには侵攻できずにいる。リトアニアはN A T Oに加盟しているからである。

 

警備上の問題

暗殺の現場になったところは、2022年1月から演説したいと言ってきた議員や政党に、すべて警備上の問題があるからやめてほしいと、奈良県警が演説をさせていなかった。

なぜ自民党だけ、重要人物が立ち会っているときに、あんなに無防備な状態で演説をやらせたのかとなる。

 

獣医師

西日本、特に四国では鳥インフルエンザなどの流行により畜産部門の獣医医師の需要が拡大していた。その一方で若い獣医師の過半数がペットを中心とした小動物を診療分野として選ぶようになり、畜産部門の獣医師は不足していた。

防疫上、獣医師の育成は喫緊の課題である。一方日本獣医師は獣医師、つまり競争相手を増やしたくない。そこで日本獣医師会はロビー活動をして、政治的な圧力をかけていた。しかも当時国家戦略特別区域担当大臣で、岩盤規制改革を推進していた石破茂氏が日本獣医師会から献金をもらっていた。

 

海外との連携

特定秘密保護法と平和安全法制は非常に大きな変化を日本にもたらした。これらの法律が施行されたからこそ、その後の海外との連携がかつてないほど深まった。

日米間の軍事訓練、日米印三カ国海軍によるマラバールと呼ばれる共同訓練、さらに、日英、日仏、日独という2プラス2が行われる二カ国の軍事訓練などが、戦略的で実務的な中身のあるものになった。

また開かれたアジア太平洋という今や世界の共通になった、日米印濠四カ国によるクアッドという枠組みや、日英の次期戦闘機共同開発などが次々と実現している。

こんにちのウクライナを見ると、海外との連携がいかに安全保障上の抑止になるかが理解できる。

 

国務長官

ポンペオの安倍総理の追悼の辞、「アメリカにとって大きな損失出会って、そしてアジアにおいて、チャイナに対抗できる最重要人物」。

今まで日本の政治家に対してここまでの高い評価はない。10分以上の長いインタビューである。日本の政治家に対して、国務長官だった人があんなに長いコメントをすることなど、今までない。

今の国務長官、ブリンケンの評判は良くない。

2021年3月にアラスカで行われた米中外交トップ会談。アメリカ側は会談後、懸念解消には至らなかったとの認識を示したが、アメリカのような超大国の外交や安全保障のトップは相手に対する威圧も、時には明確に示す必要がある。ブリンケンとこのとき同席していたサリバン大統領補佐官はそれができなかった。

 

エマニュエル

政治家ではあるが、民主党の活動家である。民主党のためにはなんでもやる。手段は選ばない。だから大使就任の承認がなかなか出なかった。

共和党ならわかるが、民主党の中からも反対が出た。

彼を知っている人も、日本もよく知っている人たちには、なんでこんな人をという人が多い。

 

下記書籍を参照